いじめが無くならない理由と、いじめのターゲットになった場合の対処法

神戸市の小学校で教員間のいじめが行われていたことが発覚してニュースになっています。
今回はこのニュースをテーマに、いじめが無くならない理由と、万一いじめのターゲットになってしまった場合の対処法を私なりに解説します。

神戸市立小学校の教諭間のいじめ問題

問題の概要

神戸市立小学校の20代男性教員が、同僚の先輩教員4人から
 ・LINEで別の女性教員らに性的なメッセージを送るよう強要
 ・男性教員の車の上に乗ったり、車内に飲み物をわざとこぼす
 ・コピー用紙の芯で尻を叩き、「ボケ」「カス」といった暴言を浴びせる
 ・羽交い締めにして激辛カレーを目にこすりつける
といったいじめを3年間に渡って受けていたことが市の教育委員会への告発で明らかになり、ニュースになりました。

その後、被害者の男性教員は体調不良で休職、加害者の教員4名は有給を利用して(?)謹慎中とのこと。

現在は加害者4名全員、本名と顔写真がネット上にさらされ、ネット民から袋叩きにあっています。
加害者の謝罪文も公開されていますが、反省の様子が無いなど、さらなる炎上や脅迫につながってしまっています。

Yahoo!ニュース:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191017-00000100-dal-ent

ちなみに、被害者の男性がターゲットとなってしまった原因は「障害者の学生のモノマネを笑わなかったから」(?)だそうです。

いじめが無くならない理由

今回のようないじめは断じて許されるべきではないですが、それと同時に、いじめを無くすことの難しさを改めて感じました。

そのように思った理由を解説します。

理由1:いじめには明確な原因がない

年齢/職業に関係無く、理不尽な理由で、ある日突然いじめのターゲットになることが誰にでも有り得ます。

本人に非が有る無しは関係ありません。環境に大きく依存します。

今回の被害者は「障害者の学生のモノマネを笑わなかったから」いじめられました。
あまりにも理不尽ですが、いじめとはそういうものです。

いじめられる側にも原因がある、などと言う人がいますが、いじめは人間が集団行動する際に起こるある種の現象のようなものなので、原因なんて特定できません。

原因不明=再現性がないので、無くす方法を確立することが難しいのです。

理由2:加害者側にいじめているという意識がない

いじめが悪いことは誰でも知っていますが、いじめの加害者は、自分がいじめをしていることを自覚していないことが多いです。

それどころか、加害者側は可愛がりや正義感など、正しいと思ってやっていたりするので非常にたちが悪いです。

世間がどれだけいじめが最低だと報じたところで、加害者は自分のやっていることをいじめと認識していないので、良心の呵責によっていじめをやめることはありません

どんなに学校や社会がいじめは悪いと説いたところで、加害者は反省もしないし、いじめが無くなることもないのです。

理由3:いじめがいじめを引き起こす

現在は加害者の教員や学校が晒し上げられて脅迫を受けていますが、これは見方によっては、加害者が世論からいじめられている、ともとれます。

自業自得といえばその通りなのですが、こいつはこんな悪いことをしたから制裁してOK!という考え方はさらなるいじめを呼び起こし、結果的に無限ループに陥ってしまい、いじめは無くなりません。

いじめのターゲットになってしまった場合の対処法

以上の理由で、筆者はいじめは無くならないと思っています。
そして、だれでもいじめのターゲットになる可能性があると考えています。

ここでは、いじめのターゲットになってしまった場合に有効な対処法を解説します。

対処法1:環境を変える

最も確実、且つ即効性のある方法です。

会社員なら転職、学生なら転校してしまいましょう。

いじめられる自分が悪いと考えて、現状の環境で頑張るのは正直時間の無駄だと思います。

精神を病んでしまったり、事件になってからでは取り返しがつかないことになります。

いじめに耐える努力をするのではなく、環境を変える努力をすべきです。

会社員で辞職を切り出しづらいという方は、退職代行サービスを活用するのも良いのではないでしょうか。

余談ですが、ハローワークでいじめやパワハラによる離職として特定受給資格者に認められれば、給付制限がなくなったり、基本手当の給付期間が長くなるなどのメリットがあります。

いじめの現場を録音/録画したり、メールやその他のやり取りを残しておくと認めてもらいやすくなるので、もし可能であれば在職中に残しておくようにしましょう。
#自分が壊れてしまう前にさっさと辞めることが大事なので、すでに限界の場合は、無理に証拠集めなどせずすぐに辞めるべきです。

ハローワーク:特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要
https://www.hellowork.go.jp/member/unemp_question02.html

学生の方でで別ロケーションへの転校が難しいという場合は、通信制の学校に切り替えるといった方法もあります。

学生にせよ会社員にせよ、あらゆる手段を用いて、あなたが壊れてしまう前にいじめの現場から避難することが最重要です。

対処法2:証拠を集めて弁護士に相談する

何らかの理由で環境を変えることが難しい、もしくは、加害者に一矢報いたい場合は、証拠を揃えて、弁護士に相談しましょう。

今回の問題で行われたいじめ行為も、下記のように立派な犯罪です。

まず、目や唇に激辛カレーを塗る行為は「暴行罪」。腫れたり、ただれたりすれば「傷害罪」です。被害者の車の上に乗ったり、車内に飲み物をわざとこぼす行為は「器物損壊罪」です。
さらに、お酒を無理やり飲ませたり、わいせつメッセージを送信するよう強いる行為は「強要罪」。人格否定の呼称で呼びつける行為は「名誉毀損罪」になります。いずれも懲役刑のある重い犯罪です。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191013-00000010-nkgendai-life

証拠をおさえる際は、なるべく下記のように犯罪性の高いいじめ行為の証拠を抑えることで、裁判になった場合はより有利な条件で争うことができます。

(1)叩かれる、蹴られる、ぶつかられる
例えば、お腹を殴るといった、直接身体に対して危害を加える行為は暴行罪(刑法208条)に該当します。また、暴行された結果、怪我をしたというような場合には傷害罪(刑法204条)に該当し得るうえ、仮にその怪我が原因で亡くなってしまうようなことがあれば、傷害致死罪(刑法205条)に該当し得ることになります。
(2)嫌なことや恥ずかしいこと、危険なことをされたり、させられたりする
断ると怪我をさせるなどと脅して万引きをさせるような行為は、強要罪(刑法223条)に該当し得ます。
(3)金品をたかられる
お金を持ってこなかったら身体に危害を加えると脅迫したり、実際に暴行をしたりするなどして現金を取り上げるような事をすると、恐喝罪(刑法249条)や強盗罪(刑法236条)に該当し得します。なお、恐喝罪と強盗罪は、その脅迫や暴行によって、被害者の反抗が抑圧されるかどうかで区別されるといわれています。つまり、被害者が抵抗できなくなる程度の脅迫や暴行に基づいて金品などを奪ったのであれば強盗罪、そうでなければ恐喝罪として扱われることになります。
(4)金品を隠されたり、盗まれたり、壊されたり、捨てられたりする
所持品を隠されたり盗まれたりする場合には、窃盗罪(刑法235条)や横領罪(刑法252条)に該当し得る事になります。また、自転車を壊されたり、捨てられたりするような場合には器物損壊罪(刑法261条)に該当し得ます。
(5)冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる
公然と事実を示して悪口をいうなどの行為は、場合によっては名誉棄損罪(刑法230条)に該当することもあります。また、事実を示さなかったとしても、公然と悪口をいう行為について侮辱罪(刑法231条)に当たる可能性があります。
(6)パソコンや携帯電話等でネットを利用し、誹謗中傷や嫌なことをされる

https://best-legal.jp/bullying-crime-10507#i-2

動画で現場を抑えるのがベストですが、難しい場合は、ICレコーダーをポケットに潜ませて録音するなど、できる限り証拠を集めましょう。

スマホなどで録音しても良いですが、最近は4000円前後で超小型のレコーダーも入手できるので、そういった機材を活用するのも有効だと思います。

結論

  • いじめ何処でも誰にでも起こり得ます
  • 世の中からいじめが無くなることはありません
  • いじめのターゲットになっていると感じたら、運が悪かったと思ってさっさと逃げましょう
  • 余裕があるなら証拠を抑えて、法廷の場で一矢報いましょう

では!